2015年07月12日

ロシア連邦軍 憲兵

ロシア連邦軍 憲兵の腕章・袖章・兵科章を入手しました。



ロシア語ではВоенная полиция России 軍警察という訳語でもいいのですが
このブログでは、日本で馴染み深い憲兵という訳語で統一したいと思います。

ロシア連邦軍 憲兵



まず初めにロシア連邦軍における憲兵ですが、その始まりは2009年頃から家具屋セルジェコフ前国防相が軍の綱紀粛正や
いじめ撲滅のために専門の組織である憲兵隊を設立しようと考えました。セルジェコフ前国防相の構想によれば
憲兵隊には軍内での犯罪捜査(いじめ・窃盗等)や徴兵逃れの取り締まり、戦闘地域における治安維持など幅広い任務を
担当させるつもりではありました(米軍の憲兵隊をモデルにした模様です)

しかしこの構想に猛反発した組織がいました、ロシア連邦保安庁(FSB)です。
FSBは憲兵隊の任務が、軍監視部門である軍事防諜局と重複しているのが気に入らなかったようです。
FSBは連邦軍の防諜や監視を長年担当してきたこともあり、憲兵隊の創設を機に
これらの防諜や監視機能を取り上げられてしまうことに、強い焦りを感じ取っていたようです。

しかしセルジェコフは軍内部や軍事産業から顰蹙を買いすぎてしまい
「イレギュラーなんだよ、やりすぎたんだ、お前はな!」
となり、プーチン大統領も庇いきれなくなり国防相を解任されてしまいます。
セルジェコフの解任により憲兵隊も潰れたかに思いきや、やはり軍内部でも憲兵は必要であるという
認識があったようです。そこで完全な取り潰しでは無く、権限を縮小しFSBのご機嫌を伺う形での方針となりました。
こうして紆余曲折を経て、2011年頃から試験的な運用を開始しました。
2014年に議会と大統領の承認により ロシア連邦軍 憲兵隊は正式に発足となりました。
2015年には憲兵隊の憲章も承認され本格的に活動をスタートさせます。

ロシア連邦軍における憲兵は、セルジェコフが構想していたように軍内の犯罪や規則違反の捜査を行うような
強力な権限は与えられていません。国防相が定める一定の秩序維持・重要施設の警護・部隊が移動する際の交通安全の確保等
任務が制限された形となっています。国防省内部にも憲兵隊総局(軍警察総局)が設立されました。
現在の憲兵隊総局長はイーゴリ・シドルケヴィチ少将です。

イーゴリ・シドルケヴィチ少将



идоркевич Игорь Михайлович(ロシア連邦軍 公式HP 略歴)
http://structure.mil.ru/management/details.htm?id=11810035@SD_Employee

略歴を見るとシドルケヴィチ少将は、2001~2013年までロシア連邦保安庁(FSB)職員でした。

まさにFSBから連邦軍に送り込まれた人材とも言えます。
シドルケヴィチ少将はソ連/ロシア連邦軍にも在籍していたことから、軍のことも理解できている面白い方です。
FSBが反発した組織に、FSB職員を迎え入れる人事、まさにご機嫌を伺った人事だと思っております。
(余談ですがシドルケヴィチ少将は柔道の専門家で、サンクトペテルブルクの柔道連盟の会長であります)

長くなりましたので、次回は憲兵の装備類についてです。



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